長岡の観音様 3/9  
     

 喜左衛門さの大きい家の東と北は大きい竹やぶや林があって、その中へは、めったに人が入ったことのない位やった。南はずっと開けて田んぼがあって、可児川の方や顔戸の方まで見とおせる位のとこやった。
 何代目の喜左衛門さの時か知らんけど、いつの間にかこの竹やぶの中に狸の一家が住みついて、そのうちにだんだん悪うなって、どこで覚えたか知らんがいたずらをするようになった。つまり人をからかったり、ばかいたりするようになっちまった。