男の尼さん 2/5 ページ  
     

と呼ぶ声がしたもんで振り返って見ると、いなかではとても見ることのできんような若いきれいな尼さんが、タ陽に顔を当たらせて立っとった。
嫁ごはあんまり急な話やったもんで思わず「むさいところやけど、よかったらどうぞ。」
と返事をしちまった。しばらくして主人も帰ってきたもんで、そのことを話して承知をしてもらった。
 いろりばたに座ってタ飯を食ぺながら尼さんの話を聞くと、なんでも西国の生まれで、心願があって菩光寺参りに行く途中のことやった。