宗健行者(そうけんぎょうじゃ)さま 2/14 ページ  
     

けどもなあ、働かんと食っていけんもんで、夜も昼もそれこそ命がけで働き続けた。今ではちょっと想像(そうぞう)ができんくらいや。
  そのころ、この辺一帯は、どういう道理やしらんが雨があんまり降らなんだ。去年もおととしも日照りが続いたもんで、昔から伝えられておったいろいろな「雨ごい」をしたけれど、あんまりきき目がのうて、えらい凶作やった。今年こそはなんとかならんもんかというもんで、百姓たちは、春を待ちかまえて一生懸命に精をだいた。
 田植え、一番草(ぐさ)、二番草(ぐさ)まではどうやら、たしない水を使ってすませたが、その時分(じぶん)からもう毎日カンカン照りや。