こんだ馬(うま) 3/9 ページ  
     

 わしらの山の中の暮らしのうちで一番大事な事は、お金を取ることや。それは山
仕事で、山仕事の一番大きいものは炭焼きや。その頃、町の方ではお勝手の煮物
から飯たきはいうまでもないが、冬のこたつから火鉢にはどうしても炭がいる。
また土岐津(今の土岐市)の方の、かまどこでは松の割木がどうしてもいる。そう
いうものをせっせと作っては売っとった。米がとれても、家でたらふく食っとっ
たら売るものがなくなるもんで、できるだけ米を売るかんこうをせならん。
 そういう米や炭や割木を背中につけて町まで運び出したものが、こんだ馬や。