大寺(おおてら)ごじょ 2/12 ページ  
     
だからこの辺では、ゴジョさと言えば大寺ゴジョを指すように、大寺、つまり願興寺とは深い関係があり、それには悲しい物語がある。

 享保十五年(一七三〇年)に書かれた、願興寺の寺歴の「大寺記」に由緒が出ているのでそれを参考にしてみると次のようである。

 平安初期、天台宗の開祖の伝教(でんぎょう)大師(最澄)が、諸国の民衆を教化(きょうげ)しようと行脚(あんぎゃ)の旅に出た。たまたまこの辺に巡錫(じゅんしゃく)の杖(つえ)をとめたのが、弘仁六年(八一五年)であった。